大工さんのカラダケア
大工さんは、重い機材を運んだり、きつい姿勢で作業をしたり、高いところに手を伸ばしたりと全身を酷使することが多く、腰痛から肩こり、悪化するとヘルニアなど仕事に支障を生じる怪我をしやすい職業です。
しっかりとカラダのメンテナンスを行い、快適に仕事ができるようにしましょう。
・機材を運んだりすることが多く、その際腰を曲げたり捻ってしまうことがある。
・きつい姿勢や無理な姿勢で作業をすることが多く、様々な体の部位を痛めやすい。
・高所や不安定な場所での作業なども多く、常に緊張状態のため肩こりや自律神経を見出しやすい。
・両足をそろえて作業をしない。片足を前に足を前後に開く。
・どの作業も腰は曲げずに、脚の付け根(股関節)で動くようにする。
・肩より高い位置での作業は、腰を反らさないようにする。
高いものをとる際または作業は
前後に足を開いて
上の物に手を伸ばすときは腰を反らずに
上の物をとる際や、作業をする時などは、両足をそろえると腰を反ってしまいます。片方の足を前方に出し足で伸びることで腰をそらさずに行うことができます。
腰を反るほどの高いものをとる際
または作業は台などを使用する
足を片方前に出しても届かない場合は、前の足の下に小さな箱や本などを使用して、それを踏みながら伸びるようにすると腰を反らさずにより高いものに手が届きます。
立位姿勢は両足をそろえない。
片足を前に、前後に開く。
立ち作業の作業ポイント
両足をそろえて立ってしまうと、腰を反らしながら立ってしまったり、腰中心に動いてしまします。
腰は本来、体の土台部分のためここが動きすぎてしますと腰を痛めたり背骨全体を痛め肩こりやヘルニアの原因にもなります。
足を前後に開いて体重を前に出した足で受けるように、足を中心で動くようにします。
作業動作を足の付け根(股関節)中心で行うことで、腰への負担が減り、腰痛の発症または、腰痛時の動作に有効です。
大工のお仕事で体を酷使する場所
ケアポイントを紹介!
立ち作業や不安定なところでの作業が多く緊張しやすい→首のケア
緊張状態は、首や肩に力が入りやすく肩こりなどを生じやすいです。
首のストレッチなどを行い筋肉から自律神経の状態も整えましょう。
機材など重いものを持つため腰に負担がかかりやすい→腰のケア
背骨全体のストレッチをすることで、ぎっくり腰、ヘルニア、腰痛予防を図れます。
職人で細かい手作業なども行うため、手首を酷使することが多い→手のケア
手は職人の宝です。毎日のケアで職業病を予防しましょう。
仕事の合間に疲労軽減
長時間の立ち作業は血液が下に溜まり、むくみや疲労の大きな原因です。立ちながら、踵をリズミカルにあげてふくらはぎを刺激することで、ふくらはぎのポンプが全身の血液の流れを改善させてくれます。
仕事の合間に行い、疲労軽減を図り快適に仕事をしましょう。
指は職人の命
① スタート肢位
手を広げ、親指と人差し指の間に、反対の親指と人差し指で挟みます。
② 方法
親指の肉球から人差し指の付け根まで、外側に向かってゆっくりほぐし
ます。反対も同様に行います。
③ 伸びるところ・筋肉
親指の付け根、肉球(母指球筋)
ポイント
滑らすようにゆっくり行うと、ほぐれやすいです。
注意
強く揉みすぎないようにしましょう。
毎日の手首ケアで腱鞘炎を防ぐ ①
① スタート肢位
椅子に座り肩の位置まで手のひらが自分向くように腕をまっすぐにあげる。
② 方法
親指以外の4本を手前に引く。反対側も同様に行う。反対側の手で手の
甲をつかみ手のひらを自分の方向へ向く。
③ 伸びるところ・筋肉
腕と手の甲側(前腕伸筋群)
ポイント
肘を曲げずに伸ばした状態で行うと効果的です。
注意
腱鞘炎などがある場合は痛みに合わせて無理せず行いましょう。
毎日の手首ケアで腱鞘炎を防ぐ ②
① スタート肢位
椅子に座り肩の位置まで手のひらを上に腕をまっすぐにあげる。
② 方法
背中を丸めながら肩甲骨から前方に腕を伸ばす。親指以外の4本を手前
に引く。反対側も同様に行う。
③ 伸びるところ・筋肉
腕の手のひら側(前腕屈筋群)
ポイント
肘を曲げずに伸ばした状態で行うと効果的です。
注意
腱鞘炎などがある場合は痛みに合わせて無理せず行いましょう。
次の日に疲労を残さないように
ふくらはぎをストレッチ
① スタート肢位
足を一歩大きめに出し、軽く膝を曲げます。両足裏はしっかり床につけておきます。
② 方法
腰の横に手を置き、上体はまっすぐなままゆっくり前の足に体重をかけていきます。この時も足裏は床にしっかりつけて踵が浮かないようにします。反対側も同様に行います。
③ 伸びるところ・筋肉
ふくらはぎが伸びます。(腓腹筋)
ポイント
踵をしっかり床につけ、体重を前に倒していくとリラックスして伸ばすことができます。
注意
バランスを崩す場合は壁などの近くで行いましょう。
肩こりと首をケア
① スタート肢位
椅子に座り、片手を反対側の耳の前に置く。
② 方法
置いた方の手側にゆっくりと頭を引き、首を横に倒していく。反対も同
様に行います。
③ 伸びるところ・筋肉
首の横〜肩にかけて伸びます。(僧帽筋上部)
ポイント
背筋をまっすぐ伸ばし、目線はまっすぐにする。
注意
上体を横に倒さず、首だけを横に倒しましょう。
背骨全体をストレッチ
腰・首痛予防へ
① スタート肢位
四つ這いをとります。
② 方法
腰を反らさず、胸の背骨を丸めます。
③ 伸びるところ・筋肉
背骨の横のラインを走る筋肉が伸びます。(脊柱起立筋)
ポイント
肩甲骨を開くようにするとより体を丸めやすくなります。
注意
腰を反ると腰痛の原因になるため、肩甲骨の間を動かすイメージで行いましょう。
腱鞘炎のテーピング方法はこちら→腱鞘炎、指痛のテーピング方法
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