ダイエットのあれやこれやPart5 ~なるべく目指そう!部分痩せ~

 

こんにちは、理学療法士の佐藤です。

 

前回、部分痩せって本当にできるの?

という多くの方が悩むテーマについて書かせていただきました。

 

前回の記事はこちら

 

 

意見は世の中でも割れているのですが現実的に難しいというのが個人的な見解で、

チャレンジの価値はあるかも?という程度可と思います。

 

 

しかし、部分痩せは難しいのに

二の腕やお腹、腰回りなど・・・言うなれば部分太りはなぜ起こるの?

と疑問が湧きますね。

 

 

遺伝によって脂肪の付きやすい部位・体質はあると言われています。

また、脂肪細胞には体温維持という重要な役割もあり、

それを遂行するには身体の中心部に多くの脂肪が必要になります(核心温度と言われるもの)

 

つまり、お腹やお尻などの本来落としたい部分

この特性から、脂肪が消費されやすいのは体の末端部分からとも言われています。

 

 

 

他にも脂肪蓄積の原因になるものがあります。

 

それが女性で悩まれる方の多いむくみ

むくみは身体の一部に通常より水分が多く貯留した状態を指します。

 

それだけでも太くなった様に見えますが、

むくみが長期間続いていると

その部分に新たに脂肪細胞が沈着したり

脂肪細胞が大きくなる事がわかっています。

 

つまり、むくみを一時的なものと思って油断していては危険!

むくみの原因には血流量はもちろんありますが、

食生活やストレス、炎症など多くの原因が関わってきますので、

長い期間むくみで悩んでいる方は専門科の受診検討も必要かと思います。

 

 

 

このように部分太りについて説明しましたが、

遺伝の影響は変えられません。

なので、対策のしやすい血流量についてお伝えします。

 

 

なぜ血流量なのか。

先程、脂肪は身体の末端から消費されやすいとお伝えしました。

運動で脂肪を消費する際、エネルギーとして使えるように

“遊離脂肪酸”

という物質へ変換され、

血液中を通過して目的とする場所へ移動します。

 

 

その為、近くの場所からエネルギーを集めるわけではなく、

全身から等しく脂肪は消費されます。

血管が移動手段になる為、

血流のいい場所から消費されるのはイメージしやすいと思います。

 

その理屈で考えると、

血流量を多くする = 脂肪消費されやすい

になるわけです。

 

前回の記事で説明したトレーニングによる部分痩せ効果は

こういう理由であったと考えられますね。では、血流量をどう上げるか。

 

 

1,温める

体温が上昇するとその部分に貯まった熱を

全身に回そうと血管が拡張します。

 

入浴のように全身を暖めなくても、身体の一部を暖めると

副交感神経が活発になり、毛細血管も拡張する作用があります。

その結果、頑固な脂肪にも血流が行き届き

脂肪が燃焼しやすくなる可能性があります。

 

また、温めると脂肪細胞自体からも

“アディポネクチン”

と言われる物質が増加し

脂肪をエネルギーとして利用しやすい状態になります。

 

 

ここで注意したいのが温めただけ脂肪細胞を刺激しただけ

だと遊離脂肪酸は消費されません!

 

遊離脂肪酸はエネルギーとして消費されないと、再び脂肪細胞に戻ります。

温めるのと同時に運動が必須なのがわかりますね。

運動の種類はインターバルトレーニングや早歩きが脂肪燃焼に効率的です。

 

 

2,血液の性質に気をつける

血管を拡張したら今度はその中を通る血液。

遊離脂肪酸の移動は

”アルブミン”というタンパク質が

運搬車の役割を担い、エネルギーを必要とする場所まで運ばれます。

 

このアルブミン、実はむくみにも大きく関わります。

その為、部分痩せには重要な物質と考えます。

 

アルブミンは若い人であれば不足の心配はありませんが、

肝臓や腎臓に病気を抱えていたり、貧血が多い人は

不足している可能性があります。

 

タンパク質をしっかり摂取することが大切ですが、

食の欧米化であったりダイエットブームに伴う食事制限や

偏食傾向が増えている影響で、タンパク質が現代人は不足しがちです。

 

また、ビタミンEビタミンB12は血管や血液の性質を

正常に保つのに重要な栄養ですので、しっかり摂取しましょう。

どちらも魚介類に豊富ですが、Eはナッツ類、B12は海苔やレバーにも豊富です。

 

 

 

3,運動(結局これも出ます、ダイエット達成には避けられません!!)

先程も述べたように、遊離脂肪酸は放って置くと再び脂肪細胞に戻ります。

その為、運動を取り入れる必要があります。

 

そうすると有酸素運動?という声が多いかと思いますが、

以前もお話したように長期的に見ると

有酸素運動だけでは燃費のいい、

脂肪燃焼のしづらい筋肉を作り上げる為、

減量の停滞期や運動を止めたときのリバウンドを招きます。

 

以前の記事はこちら → ダイエットには有酸素運動?

 

ですので、スクワットなどの筋力トレーニングを一緒に取り組んだ方が良いでしょう。

そうする事で成長ホルモンの分泌が促され、脂肪燃焼作用を高めます。

 

ハードなトレーニングである程、間の休憩が短い程、

成長ホルモンが多く分泌されるため、積極的な運動が脂肪燃焼には有効ですね。

 

長期的に見ると不利な有酸素運動も、

それ自体は脂肪を消費しやすい運動です。

 

筋力トレーニング後、6時間程度は特に成長ホルモンの分泌が増え

脂肪を消費しやすい状態になる為、

 

筋力トレーニング → 有酸素運動

 

といった形で運動を行っていくとより効果が望めます。

 

 

 

いかがでしたか?書いているうちに長くなってしまいましたが・・・

 

脂肪を消費するにはまず、

体内の環境を整えてあげる

ことが一番の近道です。

 

基盤ができた状態で運動を行うことで、

まずは全体 → 部分太りしていた場所が痩せやすくなる

という考えです。

 

どちらにせよ、自分から能動的に

運動を行う必要はありますが、

理想の体を目指して、日常に取り入れられるものを

まず継続していただければと思います。

 

ありがとうございました。