ダイエットのあれやこれやpart2 ～褐色脂肪細胞で痩せる？～

ダイエットのあれやこれやpart2 ～褐色脂肪細胞で痩せる？～

こんにちは、理学療法士の佐藤です。

テレビなどで褐色脂肪細胞という言葉を耳にしたことはありますか？

これは肩甲骨や首・脇の周辺に多いと言われている

脂肪燃焼を促す脂肪細胞のことを言います。

そのため、

“運動をしなくても痩せられる！”

“肩甲骨ダイエットが熱い！”

と言った内容のテレビや書籍が沢山あります。

運動をしなくても痩せられるなんて夢のような話ですが、

結論から言うと、褐色脂肪細胞を刺激しても

期待できるようなダイエットにはなりません。

脂肪には種類がありまして、一つは白色脂肪細胞。

エネルギーとして脂肪を蓄える一般的に言われる脂肪の部分です。

もう一つがこの褐色脂肪細胞。

この細胞は元々体内の深部温度(内臓などの温度)

を下げないために存在する細胞です。

つまり、身体がこれ以上冷えてはダメだ！

という危機的場面で作用するよう

脳みその中でプログラムされています。

脂肪は1g当り9ckalと多くの熱を生み出すことから、

体温維持には持って来いなんですね。

その為、熊などの冬眠を必要とする動物には

多く褐色脂肪細胞があります。

また赤ちゃんもこの脂肪細胞を多く持っています。

理由としては筋肉量も少ない状態でも体温を高く保ち、

免疫力を強くするためとも言われています。

赤ちゃんのときは多い褐色脂肪細胞は大人になるに連れて量が減り、

その量はなんと40g程度。

かつ、減ってしまった後の再生はしないと言われています。

また、肩甲骨体操で褐色脂肪細胞を活性化！

と言われていますが、

先程述べたように冷やされると反応する細胞のため、

動かすよりも冷たい刺激を与えたほうが反応します。

以上のことから、

巷で言われている肩甲骨体操で簡単ダイエット！

・・・というのは少し信じがたい部分があるのは

ご理解いただけたでしょうか？

ちなみに肩甲骨をしっかり動かすことは

姿勢と体のラインを作る上では大切ですので

今やっている、という方はぜひ継続してくださいね！

じゃあ痩せやすい体質を作るにはどうしたらいいのか。

実は近年発見されている仕組みがあるのですが、それはまた次回。

どちらにせよ着地点は運動しましょう！ということになりますが(笑)

ありがとうございました。